鉄道車両構体の構造解析

研究室で開発した構造解析技術が、N700系新幹線の開発に採用されました。

この研究成果は、本学の広報誌「三重大X」第10号(2007.6.1)にも取りあげられました。
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赤外線望遠鏡の構造解析

光学機器は,機械製品の中でも最も高い寸法精度が要求されるもののひとつである.
一般に製品のスケールが大きくなるに従いその寸法精度は低下する傾向にあるが,光学望遠鏡の場合,口径の大きいものほど寸法誤差が光学性能に与える影響が大きくなるため,逆に精度を高めなければならないという課題が生じる.
本開発プロジェクトでは,口径が約1mの可視光および赤外線観測用天体望遠鏡を設計することとなった.

まず主鏡の軽量化設計を行った.
反射鏡は重力によるたわみが発生し,それが光学系の誤差となるため,ここでは有限要素法と最適化手法の一種である成長解析法を利用して最適形状を算出した.その結果,変位,重量ともに約30%低減することに成功した.

次に鏡筒の設計についてであるが,今回の設計条件では,鏡筒の曲げ剛性を一般的な金属材料で確保することは困難であることが問題となった.
そこで高弾性炭素繊維強化複合材料を活用した鏡筒の開発を試みた.トップリングをCFRP製パイプ8本で支えるラーメン構造とし,たわみを抑制するために側面をCFRP積層板で補強した.その結果,要求された設計条件を満足することが出来た.